【鹿の井出水】(香川県の水辺)高松市太田下町 ライトアップされた夜桜も見事な 桜吹雪が舞う住宅街の石積みオアシス

[名称] 鹿の井出水(しかのいですい)
[場所] 香川県高松市太田下町3015
[言い伝え・概要] 鹿の井出水は、街中のオアシスとして地域の人々に利用されるとともに、太田、伏石、下多肥の水田の補助水源として活用されている。

この湧き水は「鹿の泉」と呼ばれ、飲み水やかんがい用水として大切にされたが、近年、高速道路の建設や都市区画整理により急速に都市化が進行する中で荒廃が進んでしまった。

そこで、街中に残っている古き良き施設を後世に伝えるために、平成10 年度に魅力ある農村(むら)づくり事業で、「鹿の井出水」地区として176m区間を石積み護岸に改修し、あわせて遊歩道、休憩所などが整備された。

 

(鹿の泉)の言い伝え

保安三年(1122 年)、讃岐の国は大日照りに見舞われ、飲み水にも事欠くようになりました。

人々は何度も雨乞いをしましたが、一滴の雨も降らずに困り果てていました。

そんなある日、居石おりいし神社に白髪、白髭の見慣れない老人が現れ、不思議そうに眺める村人たちの前で、突然一匹の鹿に姿を変えて走り出したので、村人たちが驚いてその後を追ったところ、鹿は桃の木のそばで立ち止まって前足で土を掘り、どこへともなく走り去りました。

すると、鹿が土を掘ったところから、こんこんと清水が湧き出て、村人たちは大喜びで喉を潤したということです。

 

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出典 香川県