[名称] | 潮汲川(ウスクガー) |
[場所] | 沖縄県那覇市首里金城町2-48 |
[言い伝え・概要] | 首里金城町の斜面のほぼ中央部から、さらに西よりに下った所にある共同井戸で、創設年代は不明。伝承によると大昔はこの井戸の近くまで入江になっていたそうで、この井戸の水もかつては塩気があったことからウスクミガー(潮汲川)と呼ばれ、それが訛ってウスクガーになったという。
井戸の構造は、斜面をL字型に削り半円形に垂直に掘り下げて内側を石積みして固め、半円形の井戸口の弧に当たる所をまわりから囲むようにして土留めの石垣を積み上げ、その石垣の内側の正面中央に箱型のくぼみをつくり、その中に石の香炉が置かれている。 井戸口の弦(げん)に当たる井戸端に接して水くみ広場を設け、広場の片隅に排水用暗渠(あんきょ)がつくられている。 井戸口の左右の石壁には、四角柱の石が相対して突出しており、この突き出た石にはかつて横木が固定されていたと考えられる。 水量も豊富で昔から地域の飲料水となり、あふれ出る水は斜面の裾に広がる水芋田(俗称下田〈シムンター〉)の灌漑用水となっていた。 現在も水に対する民間信仰の拝所とされ、地域の人々との深い関わりを物語っている。 文化財(市指定史跡)指定年月日:昭和63年8月25日 |
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