【琵琶湖疏水】(滋賀県の水場)大津市三井寺町 意匠を凝らしたトンネルから流れる 明治竣工の現役運河

[名称] 琵琶湖疏水
[場所] 滋賀県大津市三井寺町7
[言い伝え・概要] 水量豊かな琵琶湖から京都へと水を運ぶ「琵琶湖疏水」は、滋賀県大津市観音寺から京都府京都市伏見区堀詰町までの全長約20kmの「第1疏水」、第1疏水の北側を全線トンネルで並行する全長約7.4kmの「第2疏水」、京都市左京区の蹴上付近から分岐し北白川に至る全長約3.3kmの「疏水分線」などから成ります。

明治期の竣工以来、今なお“現役”で活躍している人工の運河です。

水力を利用した低廉豊富な電力によって、京都の中小工場の機械化が大いに進んだほか、日本初となる電気鉄道の営業がスタートしました。

淀川に至る第1疏水が完成したことにより、大津から京都を経て大阪までの舟運が開きました。これにより、米・炭・木材・石材などを舟で運搬できるようになり、物流が拡大したため、経済と産業のさらなる発展に繋がりました。

また、運輸に加え、観光客を乗せた遊覧船が多く行き交う名所としても脚光を浴びることになりました。

琵琶湖疏水の水は、京都御所や東本願寺などの施設を守る防火用水としても活用されました。蹴上の疏水沿いに建つ旧御所水道ポンプ室は、かつて京都御所を火災から守るための施設として使われ、今でもその重厚感ある意匠を見ることができます。(国指定登録有形文化財)

[保全活動]
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出典 日本遺産 琵琶湖疏水