【寒鶯亭 水琴窟】(佐賀県の水辺)多久市多久 うぐいすの美しい声に因んだ大正築公会堂にある 手水鉢から滴り落ちる水滴音

[名称] 寒鶯亭 水琴窟(かんおうてい すいきんくつ)
[場所] 佐賀県多久市多久町1975
[言い伝え・概要] 国の登録文化財に指定されている寒鶯亭は、多久町出身の炭鉱王、高取伊好(たかとりこれよし)が大正14年に 当時の多久村に図書館とともに公会堂として寄贈したもので、村の公会堂として、また、市制施行後は多久市公会堂として文化活動などに広く利用され、平成4 年からは名称を寒鶯亭と改め現在に至っています。

亭内の床の間には高取翁の筆で「寒鶯待春」の書があり、寒鶯亭の由来になっています。
冬の間、鶯(うぐいす)は春に備えて一生懸命笹鳴きをし、春に美しい声を出します。「多久の村民も一人前の人物として世に出るために、この公会堂で学びなさい。」と翁の願いが込められています。

建物の構造は、16畳3室、その周囲に緑を回し、入母屋、瓦葺きの大屋根を架けています。木造和風公会堂建築の好例として、指定されました。
【寒鶯亭】平成11年3月19日 国登録文化財指定

 

寒鶯亭の横に、日本庭園の装飾のひとつ「水琴窟」があります。
水琴窟は、古来の特殊技法で作られており、底に小さな穴を開けた瓶(かめ)を地中に伏せた状態で埋め、地上の手水鉢(ちょうずばち)から溢れた水が瓶の底にたまった水に落ち、その時の音色が琴に似た響きを発します。かすかな水滴の音を聴いて楽しむ風情ある装飾です。

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出典 多久市ホームぺージ