【鰐清水】(新潟県の湧水)佐渡市莚場 昔、鰐の吐口岩があったという伝説の残る澄み切った水

[湧水の名称] 鰐清水(鰐しみず)
[場所]  新潟県佐渡市莚場
[言い伝え・概要] 鰐清水には、次のような言い伝えがある。

「昔、ある人が山にわけ入り、水をのんだところ、あまりのうまさに水口を見ようとたどって行くと、土穴の中から大きな鰐が首だけ出して、口から水をコンコンと吐いていた。後に村人たちが大勢で石を投げたり棒でつついたところ、鰐はいやがってだんだん穴の奥に入ってしまった。このため水源吐口は今も鰐の形をしているということである。」

30 年程前は、現在、最も多く湧出している湧出口(採水場所)に向かって右手の場所から湧出していたとされる。
現在は主に農業用水として水田を潤しており、一部は腰細川に流入している。湧出量が豊富なため、風呂用の水として大量に汲む人もいるという。また、酒造会社が原料水に使っているとのことである。
なお、湧泉付近には、幹が4本に分かれている立派なサワグルミの木がそびえており、一つの目印となっている。

雑木林に囲まれて、心地よい風が流れ込む場所であり、水源からは、きれいな水が絶えることなく流れ出している。水の出口が鰐の口の形をした岩だったのでその名があるが、今は岩が欠けて鰐の形は見られない。湧水量は南佐渡随一であり、天候に左右されず、澄み切った水が湧き出している。

[保全活動] 地区の水利組合が4月と8月に清掃活動を行っている。
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出典 新潟県公式サイト 平成23年度佐渡市湧水調査報告書